ヒマラヤの王国ブータンの知られざる山々や人々の暮らしを、 撮りためてきた写真で展示します。これは山の日の制定にちなんだ行事です。 また、ブータンと縁の深い京都大学のリーディング大学院「霊長類学・ワイルドライフサイエンス」の アウトリーチ活動の場でもあります。
ブータンは、大きさは九州程度で人口約 70 万人。チベット仏教を国教とする立憲王政の国です。 南北に約 250km程度ですが、インド平原の続きの標高 100m から 7541mの未踏峰ガンケル プンツムの頂きまで7000mを超える高低差があり、多様な生物の垂直分布をみることができます。 また最近ではGNPにかわる GNH(国民総幸福)の理念の提唱でも知られています。
1957年秋に、ときの第3代王妃がおしのびで 京都を訪問しました。まだ国交がなかったので、京都大学の教授だった 桑原武夫(1904-1988)と芦田譲治(1905-1981)ら、京大学士山岳会の面々が応接しました。 それを契機に、ブータンと京大の半世紀を超える付き合いが始まりました。 翌1958年には京大学士山岳会員の中尾佐助(大阪府立大学助教授、当時)による 6か月にわたる最初のブータンの文化人類学的・生態学的調査が行われました。 その後、京大からは連綿として調査隊がでています。 桑原武夫や松尾稔(京大助教授、当時、のちの名古屋大学学長)らの隊です。 なかでも1985年には、堀了平教授を隊長とする京大山岳部の登山隊が、 ブータンヒマラヤの未踏峰マサコン(Masa Gang)に登頂しました。
2010年10月には、松沢哲郎・松林公蔵らの一行が第4代国王ワンチュク殿下にお会いして、 ここに京都大学ブータン友好プログラムが正式に始まりました。 それによって、2013年にはブータン王立大学と京都大学のあいだで、 正式な学術交流協定が締結されました。京都大学が、日本とブータンとの学術交流の懸け橋になっています。 詳細は、以下のHPをぜひご覧ください。 https://www.wrc.kyoto-u.ac.jp/projects/bhutan/
ブータンにあこがれた一人の医師が、多くの人々の協力のもとスタートした地域に根ざすプロジェクトの記録をお話しします。
「京都大学ブータン友好プログラム」の取組をご紹介します。また、長い歳月をかけてひとつの国との関係を深め、現地目線でニーズ を発信し、日本の具体的貢献を提言できるリーダーを育成しようという、京都大学PWSの挑戦もお話しします。
京大山岳部の登山を通じて、フィールドサイエンスの考え方を医療にも適応できないかと考え続けてきました。本邦、アジア、 ブータンで展開している高齢者ヘルスケアの実践を報告します。
「京都大学ブータン友好プログラム」で渡航した霊長類学者の目に映ったブータンの姿をお話しします。
エベレスト登頂者(1988年)が山の魅力をお話しします。