霊長類学・ワイルドライフサイエンス・東京フォーラム
 
京都大学霊長類学・ワイルドライフサイエンス・リーディング大学院 東京フォーラム
フィールドと動物園をつなぐ:野生動物と人間の共存に向けて

2014年東京フォーラムは無事に終了いたしました。ご来場いただき厚くお礼申し上げます。
来年の東京フォーラムは、2015年10月3日に日本科学未来館(未来館ホール)で開催いたします。詳細はこちらのページで随時お知らせさせていただきます。皆様とまたお会いできるのを楽しみにしております。
開催報告


参加者数:159名

日程
2014年10月4日(土) 13:30-16:30 (13:00開場)

参加費
無料 本フォーラムのみの参加の場合は、日本科学未来館への入場料は不要です。
科学未来館の展示見学をご希望の場合は、別途入場券をお買い求めください

事前申込
不要
当日11:00より日本科学未来館7階で入場整理券を配布いたします。

会場
日本科学未来館 7F 未来館ホール
〒135-0064 東京都江東区青海2-3-6 (地図・アクセス情報@日本科学未来館ホームページ)
プログラム

13:30-13:35
ご挨拶(湯本貴和)

13:35-14:25
講演1
野生動物の生息地をミュージアムに:オープンフィールド博物館の試み
湯本貴和(京都大学霊長類研究所教授)

14:25-15:15
講演2
類人猿の知性をさぐる:実験室からアフリカの森へ
平田 聡(京都大学野生動物研究センター教授)

15:15-15:35
休憩(講師に自由に質問をしていただけます)

15:35-16:25
講演3
フィールドとつながる動物園・日本モンキーセンターの新たな挑戦
赤見理恵(日本モンキーセンター主任学芸員)

16:25-16:30
終了のことば(湯本貴和)
フィールドと動物園をつなぐ:野生動物と人間の共存に向けて
いま世界各地で大型類人猿だけでなく、生態系の頂点にたつ大型動物が、森林伐採や開発によって絶滅の危機に瀕しています。2013年から発足した京都大学霊長類学・ワイルドライフサイエンス・リーディング大学院では、野生動物を学問的に探求するだけでなく、彼らが生き残っていけるための保全活動に直結する人材育成をめざしています。このためには野外の生息地だけでなく、飼育、半飼育という条件下でも、さまざまな知見を蓄積し、保全の実践を行なう必要があると考えています。さいわい日本モンキーセンターが公益財団法人として衣替えをするなかで、これまでにも増して密接な協力関係を築きつつあります。フォーラムでは、フィールドと動物園をつなぐ、さまざまな試みを3名の講師がお話しいたします。

野生動物の生息地をミュージアムに:オープンフィールド博物館の試み
湯本 貴和
(京都大学霊長類研究所・教授)

野生動物が生息する現場で、研究者と市民が恊働し、博物館のようなさまざまな活動(研究・教育・普及)を行いながら保全をめざす取り組みが、各地で展開されようとしています。これまでのように野生動物を保護区に囲い込むだけでなく、みんなで学び、楽しみ、ともに考えていく試みです。このオープンフィールド博物館という新しい生息域管理の考え方と、その実践として屋久島とアマゾンでのわたしたちの活動をご紹介します。



類人猿の知性をさぐる:実験室からアフリカの森へ
平田 聡
(京都大学野生動物研究センター・教授)

ヒトにもっとも近縁な類人猿のチンパンジーとボノボの心を調べることを通して、ヒトの知性の進化的基盤を探る研究をしてきました。だましたり、協力したり、仲間を見て学んだり、そうした社会交渉のなかで見られる知性を探るのがわたしの主な研究テーマです。日本で飼育している個体の研究と、アフリカの野生状態での研究の、その両方にたずさわってきました。チンパンジーやボノボをまるごと理解して、彼らから学ぶべき人間像に迫ります。



フィールドとつながる動物園・日本モンキーセンターの新たな挑戦
赤見 理恵
(公益財団法人日本モンキーセンター・主任学芸員)

日本モンキーセンターは霊長類ばかりを飼育展示する少し変わった動物園です。その飼育種数は67種、頭数は約1,000頭と世界最多。日本の動物園で唯一の登録博物館でもあります。この動物園がいま、フィールドとつながることで変わり始めています。木々を行き交うリスザル、頭上を軽やかに飛ぶワオキツネザル、自然に近い群れで生活する彼らを、フィールドを知るスタッフが紹介する・・・。動物園が「野生への窓」となる取り組みをご紹介します。

定員
300名

主催
霊長類学・ワイルドライフサイエンス・リーディング大学院